取材(記事・写真) エイチエス株式会社
建てるなら「薪ストーブのある家」と決めていた札幌市のIさん。ホクシン建設のオープンハウスを訪れ、その佇まいとものづくりのマインドを知って一目惚れ。ホクシン建設の設計士ともに夢を形にした住まいには、今日も子どもたちのにぎやかな声が響いています。
―家づくりのきっかけは?
奥さま「以前は一軒家を借りていましたが、契約の関係で1年後に出ることが決まり、上の子が小学校にあがるタイミングだったので、だったら家を建てようとなったんです」
ご主人「ずっと自分の家が欲しくて、建てるなら薪ストーブのある家にしたいと思っていました。それから住宅会社を探し始めたんですが、2軒目にホクシンさんの物件を見て、思い描いていたイメージとピッタリ重なりました」
奥さま「木の家が好きで。入った瞬間のにおいとか、床を歩いたときの感触とか、すごく良かったんです」
ご主人「首藤社長と話をして、手刻みでイチから家をつくるのも気に入りました。今ってプレカットの家が多いじゃないですか。そうじゃなく、大工さんが全部手で刻むなんて、なかなかないですよね。会ってすぐに、『ホクシンさんで建てます』って宣言しちゃいました」
―家をつくるのにあたって、どんなことを要望しましたか?
ご主人「譲れないことが多すぎて、設計の兼田さんにはかなり苦労をかけました。第一に、自営で設備関係の仕事をしているので材料をストックするためのガレージが必要でした。次に薪ストーブ、浮造り(木材の表面を加工して年輪を浮かび上がらせる仕上げ方法)の床、ハーフユニットのバス、塗り壁、レンガ...。譲れないものをどんどん詰め込みました」
奥さま「並行して土地を探したんですが、なかなか見つからなくて。ガレージが必要だったんで広い土地が必要だったんです。ようやく見つかったのがこの場所で、予定していたよりも高台になっちゃいましたね。傾斜地だし、三角の土地だし。現場の人たちはたいへんだったんじゃないかしら」
ご主人「そうそう。最初はリビング、ダイニングのほかに1階に部屋が欲しかったけど、ガレージがあるから部屋は全部2階にもっていったんです。お風呂とか洗濯機を置くスペースとか、水回りも全部2階に。あとは薪ストーブから煙突を出したかったので吹き抜けにして...。打合せのたびに間取りは変わっていきましたね」
―お引き渡しから1年半。住み心地はいかがですか?
ご主人「寒いと感じることは一切ないですね。断熱がいいんで。そのうえ、高い場所だからということもありますが、夏はけっこう涼しいんです。快適です」
奥さま「前の家は(冬は)すごく寒くて、(夏は)すごく暑かったんです。オール電化で光熱費もめちゃめちゃ高かった。家を建てて本当によかったですよ。薪ストーブのおかげもあるけれど、すごくあったかいですし。パネルヒーターもありますが、使うのは真冬の朝ぐらい。家の広さは1.5倍になったのに、光熱費はものすごく下がりました」
―練りに練った間取りですが、使い勝手は?
奥さま「家を建てる前は、お風呂は1階がよかったんです。水回りも下の階がよかった。でも、実際に住んでみたら2階水回りはすごく便利。お風呂場で服を脱いでそのまま洗濯して、通路の物干しで乾かして(2階なので熱が回ってよく乾く)、そのまま隣のウオークインクローゼットに収納できる。全部、一カ所に集約されているので便利です。夫はお風呂に入ってそのままベッドルームに直行しています」
―家のなかで、お気に入りの場所は?
奥さま「わたしは、キッチンに立ちながら外を見るのが好き。季節を感じられるんです。桜が咲いたり、紅葉を見たり。それと、お風呂に入って窓を開けるのが好き。近くを流れる川のせせらぎが聞こえるんです。お風呂の窓の開閉は、わたしの譲れなかった部分ですね。たしかに1階だったら無理だったかも。お風呂は2階で正解でしたね」
―ご主人はいかがですか?
ご主人「ガレージとリビングです。仕事が終わったあとにガレージでお酒を飲みながら、モノをいじるのが好きです。収納スペースを半分に分けて仕事の道具と趣味のものを置いているんですが、どんどん趣味のスペースが広がっています。あとはやっぱり薪ストーブの前だな。薪を焚くのが好きで、ついつい焚きすぎちゃって、2階で遊んでいる子どもたちからは『暑い』『暑い』ってクレームです。結局、みんな薪ストーブの前に集まって過ごしているんですよ」
・外観
82坪の三角地に立つ2階建て住宅。高低差のある敷地を活用して低い場所にガレージを設置。高い場所は駐車スペースとして活用することで、道路側からの目隠しになっています。
・リビング
薪ストーブを備えたぬくもりあふれるリビング。道路に面した壁は窓を最小限にして閉じ、吹き抜けの2階窓から自然光が降り注ぎます。浮造り仕上げの床は、木の素材感を足裏でほどよく感じることができます。1階、2階ともに、床板は杉を使用しています。
・リビング階段下
階段下のスペースは、バーニーズ・マウンテン・ドッグの愛犬「じん」くんのおうち。ご主人の手づくりです。「賃貸じゃないので、どんどんカスタマイズできるのが楽しいですね」
・2階フリースペース
ふたりの子どもたちはこの場所が大のお気に入り。クライミングロープによじ登ったり、ブランコみたいにして遊んだり。お姉ちゃんはオルガンでレッスン。吹き抜けなので、家のなかに響きわたり、1階にいても子どもたちの遊ぶ様子が伝わります。
・キッチン
勉強机と一体になったキッチン。この窓からの眺めが奥さまのお気に入り。円卓や丸いベンチは造作家具です。
・ふきぬけ、天井
あらわしの天井は、吹き抜けにさらなる開放感を与えてくれます。梁の美しさは、大工の腕の見せどころです。